土をヤケ食いしたいかーー?!
こんにちは。私はどこにでもいるアイドルマスターSideMのPです。
この冬、8年の長きに渡り続いたMobage版SideMのサービスが終了しました。
私はどちらかと言うと「物事には終わりがある」という究極のあるある的な考えでいたので、サービス終了前後に泣き暮らしたりはしませんでした。
それどころか、過去のストーリーを見直したり、旅立ちの一コマで力強くも人間らしく送り出してくれるアイドルたちを見て、
「なんか…もっと色々頑張りたい!!!」
と元気になっちゃったタイプです。自分でもびっくりした。
でも、それはそれとしてやっぱり寂しいですよね。
当たり前と思うことが続くとは限らない。
ふとした時に「もう見れないんだな」と実感する今日この頃です。
ならばこの「もっと頑張りたい!」というパッションで、そんな一抹の寂しさを昇華することはできないだろうか?
もしできるとしたら、それはなんだろうか?
考えました。
考えて、思いつきました。
土をヤケ食いしよう。
弁明
と言っても、なにも本当に土を食べるつもりじゃありません。
私が言ってる「土」とはこれです。
2021年にコラボカフェで提供された、カカオの鉢植えを模したスイーツ
通称「土」です。
そもそもなぜカカオの鉢植えがコラボカフェにあるのかというと……
モバエムでは2020年のバレンタインに「アイドルと一緒にチョコ用のカカオを育てる」というキャンペーンを開催してたんですね。
バレンタインにアイドルがカカオからチョコを…?
とにかく、モバエムが繰り出してきたバレンタインをモチーフにした結果、カカオの鉢植えスイーツが爆誕したんです。
しかし、これからはカカオを育てるバレンタインも、天井が吹っ飛ぶ事務所もない世界。
ならば、私なりの感謝の形として、「モバエムの思い出に浸れる何かを作ろう!」と思ったわけです。
そしてその「何か」として白羽の矢が立ったのが、モバエム節の象徴「土」だったわけです。
つまり、私が今回やりたいことは
モバエムの思い出(?)である「土」を再現し、それを食べる
です!
もうなんとなく分かると思いますが、私は面白いことが大好きなので大喜利もするしだいたいの事に全力でのっかります。
なのでもう一度言いますね。
土をヤケ食いしたいかーー?!
準備
実は当時コラボカフェで「土」を食べたんですが、その時点で「自分でも作れたら面白いな〜」と思い色々観察してたんです。
すると、材料が鉢植え風の容器の中で層になっていることに気づきました。
なのでどの層に何の材料があるか、食べながらメモしてました。まさかこんな形で陽の目を見るとは思ってませんでしたが……
で、実際の材料と層がこれです。
ということで、これらの材料を揃えることにします。
が、その前にもう一度実物の写真を見てください。
ぱぺちゃやシャベル型スプーンと比べても分かる通り、本家「土」は結構つつましやかなサイズです。
私もテーブルに来た時「2秒で食べ終わるんじゃ?」と思ったんですが、味が甘めだったこともあり十分満足な量でした。
しかし今回は、「ヤケ食い」の題目に違わず、これより大量の「土」を作りなおかつ完食するのが目標。
要するに、美味しさに関しては「土」界でトップを獲る気概が必要なのです。
幸い今回は100%私の本業なので、採算を無視してこだわることができます。
そこで材料については、
「ちょっとお高めの良いやつ」や
「組み合わせた時の味のバランス」
を念頭に置いて買い出しを行いました。
後ほど順番に紹介します。
それでは早速取りかかりましょう!
調理開始
⑦バナナピューレ
なんで⑦から始まるねーん!という話なんですが、先ほどの材料の図で分かる通り、「土」は下層から順番に材料を重ねていく必要があります。
よって、一番下のバナナピューレをまず作ります。未来は底にあるよ。
ということで、スーパーでちょっと高そうなバナナを買ってきました!
すいません、撮る前に食べちゃったんですが、めちゃくちゃ甘かったです。
言うて普段のバナナに100円ほど上乗せしただけでこんなに変わるのかと。コスパ最強かもしれない。
で。
実はピューレ?が何なのかよく分かってないのですが、たぶんすりおろし的なやつだと私は解釈しました。
なのでとりあえずおろし金でバナナをすり下ろしていきますね。
……
………
……………
洒落くさかったのでフォークで潰しました。
言い忘れたんですが、別に料理は得意じゃないです。
作りたいものを作るための手段が料理だった。それだけです。だから力業も使う。
さて、ピューレ?も完成したので早速器に入れていきましょう。
土を土たらしめる器と言えばやはりこれですよね!
鉢(洗浄済)。
プラとはいえ本物の鉢なので、底に水抜き用の穴が開いています。
クッキングシートで塞いでからバナナピューレを敷きます。
これで7層目のバナナピューレが完成です。これがあと……6層分……?
気が遠すぎる。早く次に行きましょう。
⑥グラノーラ
続いて6層目のグラノーラです。
「7層から6層へ」と言われるとなんか不吉ですが、幸いモバエムでアビスと言えば「Xmas Live 2019 -Side:Abyssal Party-」なので助かりました。
では早速やっていきましょう。
まずグラノーラを用意します。
入れます。
終わりです。
これ以上捻りようがなかった。
ちなみに層の並びには何か意味があるんでしょうか?
よく考えると、一番下が半液状のピューレってなんか不安になりませんか?もしかしてグラノーラが底だったのかな……
しかし副業アニカフェPでもない限り「土」の層を正確に記憶してる人がいるとも思えない。正解は神のみぞ知る……
⑤カスタード
5層の素材はカスタード!
ということで、ここからカスタードを取得します!
すいません。
怒らないでください。
私の中でいい感じのカスタードと言えばビアードパパのシュークリームだったんです。
パパもまさか自分が別のスイーツの材料になるとは思ってなかったでしょうが、私も最初から狙ってたわけじゃないのでおあいこにしてほしい。
というのも実は私、一回「土」を作ったことがあります。
そして失敗してます。
理由はまあ色々あったんですが、その一つが「カスタード気難しすぎ」であったことは否めません。
生まれて初めてカスタードを作った結果、カスタードともプリンともとれない微妙な硬さの黄色くて甘い物体が爆誕してしまい、器によそうにも難アリでした。
そこで今回は安定を取って既製品を使うことにしたのですが、まず美味しいカスタードってどこで売ってる感じ?
分からないなりに考えた結果、他のスイーツから追…拝借すれば良いと考えました。
ということでシュークリームからカスタードを取り出し鉢に移します。
これでこの層は完了です!
④チョコケーキ
ここまで材料のグレードを上げる、他のスイーツから材料を借りるなどの手順で層を積み重ねてきましたが、それだけじゃオリジナリティがありませんよね。
よって、ケーキ層は自作とします!
まず卵と砂糖を湯せんにかけてハンドミキサーでゴリゴリ混ぜます。
以前「土」の錬成に失敗した話をしましたが、実は最大の理由がこのケーキ層でした。
というのも、ハンドミキサーが故障して人力で卵を泡立てなきゃいけなかったんですよ!!!
結果、スポンジがうまく膨らまず、ケーキどころかクッキーにしても硬すぎる謎の素材が爆誕したわけです。
今回はハンドミキサーを新調したので、何事もなく泡立てが終わりました。
これに小麦粉やココアを混ぜてチョコ生地にしていきます。
あとは生地を焼いて、
敷く。
もうだいぶ土じゃ?
やはりチョコ。チョコが全てを解決する。
製作工程も折り返しです。もう少し頑張ります。
③チョコチップ
②チョコホイップ
2層はチョコホイップです。終わりが見えてきましたね。
この層では無難に出来合いのホイップを使用します。
というのも、前に「土」を作った時はハンドミキサーが壊れていたので、ホイップ層も手作業を強いられました。
結果ホイップがゆるゆるになってしまった+大量に余ったので、反省して今回は既製品です。前回いくつ失敗してんの???
とにかくホイップにココアパウダーを混ぜて、
鉢に乗せます。
これでようやく全ての土台が完成しました!
ラストスパートです!
①クッキー
いよいよラストのクッキー層です。
ここでいかに「土」みを出せるかが全てを決めると言っても過言ではありません。
しかしここまで頑張ったのに結局一番上のクッキー層しか見えないのしんどすぎる。
そもそもなんで見えないところにこんな凝ってんだっけ?もしかしてコスパ悪すぎ?
今からアピールエサにチェンジしていい???
冗談はさておき。
突然なんですが、私はF-LAGSのPです。
そしてモバのF-LAGSと言えば、個人的にはあれなんです。
そう!
バターです。
私はF-LAGSがバターを手作りした話をこれからもしていきますし、Pたちもこぞってバター作ってた話もしていきますし、【Wedding Chapel】兜大吾のカード台詞も永遠に語り継いでいきます。
そして衝撃の事実なんですがバターってね……クッキーの材料として必要なんですよ……
もうお分かりですね。
バターからクッキーを作ろうのターンです。
かつてカカオからチョコレートを作ったアイドルたちに敬意を表し、私も素材から作らせていただきます。燃えよフィジカル。
ということで、バター作りを始めます。
まず生クリームを用意して、
ボトルに入れて、
振る。
やることはこれだけです。
しかし30分ほど振らないといけないので、先人の知恵・バターセトリを組みました。
シャッフルして、流れてきた曲に合わせてボトルを振るんです。た〜〜のし〜〜!!!
ちなみに私は過去にバターセトリのBPMを早くしすぎて、バター完成後動作に支障をきたすレベルで腕が破壊されたことがあります。
なので今回は、F-LAGS曲・パ大曲を入れつつ、BPMは遅めにしたEASY仕様です。
同僚の皆さんもバターを作る時は気をつけてください。ロマシェは意外と負荷が高い。
そんなわけで無事にバターが完成しました!
しかし調理はまだ続きます。ここからクッキー作りを始めます。
まず作ったバターに砂糖を入れてねりねりしていきます。
普段のクッキー作りはバターを常温に戻すのを忘れて木べらで叩き潰すところから始まるので、さっき作ったばかりのバターは柔らかくていいですね。
続いて小麦粉とココアを投入します。
生地を少し冷やしてから、型抜きに入ります。
せっかくなので、ここも少し張り切りましょうか!
サタンと旗(?)です。
一度作ってからずっと使い回してるクッキー型です。
生地を抜くとこんな感じ。
担当モチーフってだけでテンション上がる。これはアピール200%ある。早速焼いちゃいましょう。
しかし、涼とアスランを見てると……個人的にはパ大2018のビークロ邪龍降臨編グループGを思い出しますね。ビークロ邪龍降臨編グループGが大好きなので……
申し遅れましたが私はカフェパレも担当しています。
かつ、パ大2018当時まだ旗は担当していなかったため、担当と担当と担当と担当と担当の間で揺れた結果ベスゲに投票しました。
ただ後になればなるほどこのメンバーのビークロ欲しかったなって……都築さんとアスランの光闇概念欲しかったなって……
閑話休題。クッキーが焼けました!
ただここで悲報なのですが、実はこのクッキー、次の工程で粉微塵に砕く必要があります。テンション上がって担当モチーフにするんじゃなかった。
が、こんなこともあろうかと余った生地で丸型のクッキーを用意したので、今回はそちらを粉砕します。
そんな感じで完成したのがこれです。
土じゃん。
サラッサラの土じゃん。ちょっと粒度にばらつきあるタイプの土じゃん
やはりチョコ。チョコが全てを解決する……
最後にこれを鉢にかけたらめでたく完成!
なのですが。
せっかくなので、お披露目はヤケ食いの段に取っておきましょう。
これで調理は完了です。お疲れ様でした!
土をヤケ食いする
お待たせしました。
いよいよ私が休日を丸1日潰して錬成した、最高の「土」をお見せします。
ご覧ください!!!
土!!!!!!
もう土。完全に土。
これが見たかった。
あっ、そういえばアーモンド忘れてました。
今のせます。
鉢!!!!!!
もう鉢。
種まいたばっかの鉢。
製作者さえ土かクッキーかよく分からないです。土かクッキーかクイズできるよ。
しかし、しょうみ本題はここからです。
そもそもなぜこんな記事を書いたのかというと
①元の量より大量の「土」を作り
②なおかつ完食する
ためだからです。
まず量を比較してみましょう。2年前にカフェで撮った写真と、さっき撮った写真を並べてみます。
明らかに増量してますね。これで①は達成です。
それでは最後にして最大の目的を達成しましょう。
いただきます。
……
………
…………
普通にめちゃくちゃ美味しいが?!
「素人がいい感じの材料をいっぱい入れたら逆に微妙な味になるのでは?」と思ってたんですが普通に美味しい。
色を強く出すためにクッキーにココアを多めに入れた結果ちょっとビターになって、全体的に甘すぎないのがちょうどいいです。目標めちゃくちゃ達成してる。
本当はこのままヤケ食いしようと思ってたんですが……ちょっと……ゆっくり食べていいですか……モバエムのことを考えながら食べようと思ってたので……
ここからは自分語りなんですが……
昔は何か物語を見る時、キャラクターのセリフが頭に入ってこなくて、上手く共感できなかったんです。
なんと言うか……
キャラクターのことを、ストーリーに沿うように作られて、エンディングに向かうためにセリフを当てがわれる、言わば舞台装置のように感じてたんです。
もちろん決まった終わりへ練り上げられた物語は本当に美しいですが、一方、私の中でキャラクターはキャラクターのままでした。
それを覆したのが、私の場合モバエムでした。
最初は何となく読んでいたんですが、アイドルの成長や思考の変化が、何気ない普段の言動にリンクしてることに徐々に気づいてきたんです。
ここまでやるかと驚きました。
今考えると、ソーシャルゲームという決まったエンディングがない形態だったのも、予定に当てはまらない人間らしさの演出に寄与してたのかもしれません。
私はモバエムのサービス終了を知らされても、悲しくなったり、苦しくなったり、どうしたらいいんだろうと戸惑ったりはしなかったプロデューサーです。
だって、私の意思に関係なく、物事はいつか終わりが来るんです。
けれども、8年に渡り紡がれた、丁寧で、温かくて、等身大の喜びと苦しさを抱えたアイドルたちの物語がそこにあった事実は消えたりしません。
そしてそれは、私が他の物語を読み解く時も、キャラクターという人間と向き合うための道しるべとして私の中にあり続けるでしょう。
あの場所で輝き続けるアイドルたちに餞を。
ありがとうモバエム!!
終わりに
いや〜〜〜なんか全然余裕で完食できちゃった。デカめのカップスイーツだった。
腹具合は6合目という感じです。某喫茶店のスイーツスパで登頂した時よりだいぶ余裕ある。
というか、ここまで書いといてなんなんですが私は一体何をしてたんでしょうか?
スイーツを土と言い張って……鉢によそって……食べてた……?
でもモバエムとの良い感じの思い出は色んなPが書いてくれてるし……変化球が一人くらいいても……まあ……いいでしょ……
何はともあれ、目的は完遂したので私のモバエム感謝企画はこれにて完了です!
最後までお読みくださり、ありがとうございました!